サービスの向上はお客さまを感じ取る力!
例えば美容室で…
シャンプーに立たれたお客さまが雑誌を開いたままだったとします。
1.シャンプーから戻ると雑誌は整理整頓されている。
2.シャンプーから戻ると広げた雑誌のページはそのまま。
どちらがよいサービスだと思われますか?
こんな時は2のそのままの方が良いサービスと言えます。
お客さまの、閉じたりそのままだったりの行動にはきっと意味があるはずです。整理整頓こそが環境整備サービスだと決めつけてしまっているとお客様の気持ちを感じ取ることが出来ませんね。
では衣料品店で…
お客さまが洋服を棚に戻した時の店員の行動。
1.「ありがとうございます。」とすぐにお洋服をたたむ。
2. 時間をおいてからお洋服をたたむ。
どちらがよいサービスだとお感じになりますか?
こちらも2の時間をおいてたたむ方が気遣いのあるサービスと言えます。
すぐにたたまれては、お洋服を戻したお客さまに気をつかわせてしまいますよね。
お客さまの気持ちを感じるだけではなく「感じ取る」ことこそがよいサービスと言えるでしょう。
掃除を常にするからと、取り出しやすい見える場所に置く。
雨の日に使っていただけるよう置き傘を常に用意しておく。
など一見素敵なサービスに見えますが、掃除道具がお客さまにも見えていたり、傘を常に置いていたのでは晴れの日の環境整備としては不快です。
良かれと思うサービスもお客様の目線で感じ取ることが大切ですね。
よくお客さまの立場に立って考えなさい。
と指導されますが… あれって難しいですよね。。
では「感じ取る」ことから始めてみてはいかがでしょうか。
例えば美容室で
体調不良で予約キャンセルが入った場合…
「お大事になさってください。次のご予約はいつ頃になさいますか?」
ではなく「お大事になさって下さい。ご回復後またご予約お待ちしております。」
の方がお客様の気持ちを感じ取っています。
こちらの都合や用件よりもお客さまを優先して考えましょう。
またお客さまがキョロキョロされていたら
「お客さま何かございましたか?」と伺うよりも
「お客さまお待たせいたしました。」と立ち寄る方が
お手洗いを伺う要件など、どのような用事であっても丁度話しやすいでしょう。
サービススタッフである以前に、自分もどこかではお客様です。
いらして下さるお客様と、感じるところはかなり似ているはずです。
自分がかけられてうれしい言葉
自分がしてもらったら嬉しい行動
それだけを意識してお客さまと接することで
きっと簡単にお店のサービスは向上します。
サービスの提供にとらわれすぎない
「お客さまを感じ取るサービス」に少し意識を向けてみてはいかがでしょうか。
監修/池田友紀
カラー・キャリアコンサルタント事務所代表
ライフカラーコミュニケーションズ主宰。カラーとキャリアコンサルティングを融合した独自のカウンセリング活動を行い、美容業界においてもマナーコミュニケーションやライフカラー、カウンセリングセミナーなどを行っている。